

11月23日から3泊4日でシンガポールに出張に行ってきました。
到着早々、生まれて初めてのロストバゲージを経験し、かなりくたびれた4日間でした。
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ロストバゲージ発生
フライトのスケジュールにはなんの問題もなく、午後8時前にチャンギ空港に到着。
入国審査も空いていてラッキーだなぁ、とこの時までは思っていました。
そして「夜も遅いので、部屋についたら軽くオーチャード通りを散歩して寝るか」くらいに考えていましたが、ここで初めてトラブルにぶち当たりました。
僕はタイランドエリート会員だし、ANAのSFC(スーパーフライヤーズ)会員でもあるので、荷物はプライオリティですぐに出てくるはずなのですが、全然出てこず、次の便の荷物が出始めました。
まさかとは思いましたが、ベルトコンベアの近くにいたスタッフにその旨を伝えると、トランシーバーを使って関係者と連絡を取ってくれましたが、真相は不明のまま。
ここでついにLost and Foundのカウンターに行くように勧められました。
Lost and Found
10数年間、ヨーロッパとアジアを飛びまくったけど、こんなこと初めてなので頭は真っ白。
カウンターには僕の前に3,4人並んでおり、この人たちは紛失ではなく、スーツケースの破損のようで、航空会社に賠償を求めるものでした。どうもモノが無くなったのは僕だけのようです
しかしここは日本ではないので、ものすごい無表情で事務的な対応。
その場しのぎの現金はもらえる
まずは用紙を渡され、必要事項に記入しながら、係員の質問に答えていきます。
- 宿泊しているホテルとホテルの電話番号
- いつまでシンガポールに滞在するのか
- スーツケースのブランド名
- スーツケースの特徴(重さ、色、ハードケースかどうか)
- スーツケースの中身は何か(用紙にチェックを入れる)
このお金は荷物が見つかるまでの当座の資金(パジャマや下着、洗面用具などを買ったりするのに)に使えということです。
もちろんこの時点では見つかるかどうかも不明です。
このようにそっけなく話を打ち切られました。
仕方がないので、スーツケースの当日中の受け取りは諦め、クレジットカードを使ってATMで300ドルをキャッシングし、タクシーで市内のヒルトンホテルに向かいました。
ブラックフライデーで渋滞
そして泣きっ面に蜂でタクシーは超渋滞。この日は23日の金曜日で、後で知ったことですが、23日から25日までブラックフライデーという大セールの期間で混んでいたのでした。
ヒルトンに到着したのは夜10時過ぎ。ロストバゲージのことはコンシェルジュには伝え、何かあった場合は連絡してもらえるよう念押ししておきました。
本来なら8時前には着いて、僕の起業の原点であるシンガポールで、懐かしのオーチャード通りを散歩して飲み物でも飲んでから休もうと思っていた計画が一気に台無しになってしまいました。。
スーツケースの中身に貴重品は入っていませんし、スーツケースその物の値段も含め、大体10万円程度の価値。そこまで青ざめることはないのですが、誕生日前日に全く予想していなかった展開でグロッキー状態でした。
この時点では、最後まで荷物が見つからなかったことを想定して、いかに多く航空会社から補填してもらえるかを考えていました。
そして失意のままホテルで一夜を明かしたのでした。
一夜明けた時点ではまだ見つからず
人生初のロストバゲージで動揺していましたが、疲れていたので意外にも眠ることは出来ました。
翌朝、Lost and Foundで渡された2枚の用紙を眺めてみました。
- 荷物の発見状況を追跡する「Tracer」のURLが書かれた紙。
- 荷物が見つからなかったときに航空会社に補填を求める時に使う申請用紙(Baggage Claim Form)
TracerのURLが書かれた用紙には、僕の荷物のコードが記載されています。このサイトにアクセスし、コードと僕のファーストネームを打ち込むと、ロストバゲージが見つかったのか、それともまだなのかが分かります。
僕が朝確認した時点ではステータスは「Continue」と表示されていました。つまりまだ探索中で見つかっていないということですね。
二つ目の申請用紙ですが、これにはスーツケースの中身について、入っていた物品の詳細とその価格を記入する欄がありました。本当に見つからなかった場合は、これをもとに賠償をさせるわけですね。
インターネットの情報によると、荷物は「キロ当たり数十ドル」という具合に計算され、最大でも数万円までしか補償を求めることは出来ないそうです。
しかもその請求が出来るのは2週間後と用紙に書かれていました。
クレジットカードの海外旅行傷害保険が使えるかも
ここで、ロストバゲージのことをTwitterに呟くと、親切な同胞からアドバイスがすぐに返ってきました。
「なるほど!」と思って僕が持ってきたANA VISAゴールドカードの海外旅行傷害保険の項目を確認すると、残念ながら手荷物遅延費用を請求できるのは国内線のみだということが分かりました。
色々と調べてみると、海外旅行で手荷物遅延あるいはロストバゲージで補償を受けられるクレジットカードはかなり限られているようです。
ほとんどのカードで、以下のような条件となっていました。
- 手荷物遅延の保障はなし
- あっても「国内のみ」
仮に海外での手荷物遅延費用OKのカードでも、「6時間以内の遅延で限度額2万円、ロストバゲージでも限度額4万円」などとなっており、心もとない条件でした。
ロストバゲージには2種類ある
これまでロストバゲージと一括りに書いてきましたが、ロストバゲージには、以下の2種類があるそうです。
- 手荷物の遅延
- 文字通り最後まで荷物が見つからないロストバゲージ
僕はこの時かなり悲観していて、想定していたのは2番目の完全に見つからないケースです。
というわけで、スーツケースはもう帰ってこないという前提で、翌朝オーチャード通りに出て日用品や衣類を全部調達しに行きました。
無くなった日用品・衣類の買い出し
空港でその場しのぎにもらったのは現金120シンガポールドル。もちろんシンガポールでこの金額で買えるものと言ったらカジュアルブランドです。
というわけで、オーチャード通りのユニクロを始め、H&M、Cotton onで着るものを揃えました。
さっきも書いた通り、僕は荷物はもう返ってこないと想定していたので、買ったのは1日分のみではありません。
空港で渡された120ドルでは当然3日分も買えないので、自分のクレジットカードで自腹でガンガン買いました。
最初にも書きましたが、タイにはないブラックフライデーのセールで値段はかなり安くなっており、折角なのでたっぷり買い込みました。
ちなみに同じ店で100ドル以上購入すればGSTの還付も受けられるので、レジでその手続きもしました。
とりあえず着るものはたっぷり買いました。カジュアルブランドでしかもセールということで、400ドルくらいでかなり買えました。
タイに戻るのは翌々日なので、スーツケースは直前に買いに行くことにしました。
空港から電話
買い物をした後、出張の目的であったシンガポールのビジネスパートナーとの会議を済ませ、ヒルトンの部屋に戻ったのは夕方5時ごろです。
部屋でTWGのお茶を飲んで寛いでいると、電話がかかってきました。
もしや!と思ったら、やっぱりチャンギ空港からでした。
ということでした。
もう戻ってこないつもりで買い出しをしてしまった後ですが、僕も見つかって嬉しくてテンションマックス!
もちろん空港でもらった120ドルを返す義務などありません。
スーツケースが部屋に届くのは夜なので、急な好展開に安心した僕はMRTに乗ってマーライオンパークに散歩に行ってきました。
そしてマリーナスクエアのフードコートで食事をし、夜8時過ぎにホテルに戻ると、レセプションから荷物が到着したとの連絡を受けました。
荷物が無くなったのが前日の午後8時頃なので、ちょうど24時間で手元に返ってきたことになりますね。
タイランドエリートのタグが付いた黒いスーツケースが部屋に届き、ようやく一段落したのでした。
ちなみに僕のスーツケースは、東急ハンズで3万円で買ったZERO GRAという軽量で運びやすいスーツケースです。
まとめ
今回は旅行ではなく出張でシンガポールに行き、自分の誕生日もスケジュールに重なったわけですが、ロストバゲージまで経験するというおまけ付きの忙しい3泊4日でした。
本当の意味でのロストバゲージは稀
後から知った話ですが、ロストバゲージのほとんどは24時間以内に手元に返ってくるそうです。
空港のカウンターでも同じ事を言われたわけですが、大半が戻ってくるというのも事実なわけですね。
ロストバゲージは出来ればもう体験したくはないことですが、これでいざという時の対処法も分かったし、またこれを機に自分が持っているクレジットカードの保険を見直し、改めて自分にふさわしいカード選びをするいい機会になったと思っている次第です。
ここではロストバゲージの一部始終をトピックに書きましたが、それ以外の滞在記は以下の別記事にまとめました。