
僕が2008年から経営している法人の銀行口座の開設をしてきました。
三菱UFJ銀行です。
結論を先に言うと、法人口座は無事に開設できました。
やはり法人口座は開設が厳しい
ただし、これはいわば特例のようなものです。
インターネットなどで法人名義の銀行口座について情報収集されたことのある方はご存知だと思います。
住信SBIネット銀行やジャパンネット銀行は別として、3大メガバンクの法人口座開設の審査は非常に厳格なのです。
起業後まもなく申請して断られたというケースは枚挙にいとまがありません。
もちろん個人口座なら誰でも簡単に作れますし、断られることがあるなど誰も知らないでしょう。
法人口座開設却下の理由
会社名義で口座を開こうとして失敗する一般例をここに挙げてみましょう。
- (登記簿上の)資本金が極端に少額(例えば100万円以下)
- 資産と呼べるものがわずか
- 赤字(最初から黒字の起業はむしろ少ないと思うのですが、メガバンクはとにかくお役所対応です)
- 負債が多い
- 起業後の年数が浅い
- レンタルオフィスではなくバーチャルオフィスを使っている
僕も上記の内、口座開設申し込み時点では、資本金が少ないこと、債務超過、バーチャルオフィスという3つが当てはまりました。
僕が三菱UFJ銀行を訪問した際も、まず上記の点を指摘されました。
資本金10万円というのは登記簿謄本で分かりますし、決算書のバランスシートを見れば債務超過は明白です。
そしてP/Lの勘定科目をチェックすれば、「地代家賃」という科目がゼロなので、バーチャルオフィスであると判明します。
窓口の担当者もかなり険しい表情でした。
資本金の話題になった時など、「それはネックだねー」とため口を聞かれましたし。
奥の手で何とか切り抜ける
でも僕だってこうなることは初めから予測していたので、別の手段を用意していました。
出来れば使いたくはなかった手です。
担当者が書類を片付けようとしたとき、僕の方から話を切り出しました。
僕が伝えたのは以下のことです。
- 父親がとある大企業の代表取締役社長であること
- 東京アメリカンクラブの会員であること(僕自身は13歳から家族会員でした)
- 父の会社が三菱UFJと取引があること(メインではありませんが)
銀行はステータスにこだわる
予想通り、ここで部長代理の態度と、場の空気は一変しました。
親の名前や会社名を教えると、必死でメモを始めました。
もちろんこれがはったりでないことは、調べればその場で分かります。
まあ、この人は調べないでも、元々父の会社名を知っていました。
口座開設、出来ました
当初の話では審査に最低1週間はかかるということでした。
ところが、実際は翌日に口座開設が完了した旨の電話がかかってきました。(正確には、閉鎖事項全部証明書という追加書類を法務局で1枚取ってくることだけを頼まれました)
というわけで三菱UFJ銀行の法人口座開設は成功に終わりました。
楽天銀行と楽天証券の法人口座の審査で不合格になったことは先日書いた通りですが、三菱UFJ銀行のような大手銀行ならこうして店頭で釈明をする機会があります。
- 債務超過だとしても、その債務が事業主借り(僕から会社への貸付金)であることを説明できるし証明できる。
- バーチャルオフィスだとしても、東京アメリカンクラブに入れるだけの信用とステータスがあることを実証できる
楽天銀行の時は書類を送っただけなので、問答無用で書類審査だけで落とされたわけです。
三菱UFJ銀行口座開設 総括
何はともあれ、法人口座が無事に開設出来たのは嬉しいことです。
ただし先ほども書いた通り、自分の力で開設できたわけではありません。
やっぱり資本金はある程度必要だなと痛感した次第です。
増資に関しては、司法書士に依頼して同年に完了しました。
そして法人設立以来の債務超過は翌2018年に解消できました。
まあ、バーチャルオフィスを格上げして普通のオフィスにするかどうかは、今後の事業の拡大次第ですが、東京アメリカンクラブを会議室として使っているので、当面はそれだけで事足りると思います。