
タイでのセミリタイア用の住居を探すべく、トンロー・ソイ23にあるプレビルドのコンドミニアムのショールームを見学してきました。
NIVATI Thonglor 23という低層の新築物件です。
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NIVATI Thonglor 23
詳細は後ほど触れますが、NIVATI Thonglor 23は100㎡を超える広さと少数ユニット数が売りの最近では珍しいタイプのコンドミニアムです。
実はこのNIVATI Thonglor 23ですが、興味があって一昨年、2017年12月に一度訪れたことがあります。
当時は販売開始直後で、現地は更地の状態でした。
それが2019年3月現在、建物の大部分が出来上がり、9月には権利移転が可能な状況にまで進捗していました。
NIVATI Thonglor 23を知ったきっかけ
最初にNIVATI Thonglor 23のことを知ったのは、2017年12月にサイアムパラゴンで開催された不動産展示会に足を運んだときのことです。
各コンドミニアムのブースも客はまばらですが、どのブースもプリティーを雇って一生懸命客寄せしていました。
このNIVATI Thonglor 23のブースにはなぜかセールススタッフがおらず、二人のプリティーだけで営業をしていました。
しかしプリティーが物件の詳細を熟知しているはずもなく、僕が聞きたかった質問はほとんど聞けず仕舞いでした。
それから1週間ほど後、トンロー・ソイ23の現場の向かいにあるセールスギャラリーに直接行ってみました。
なぜかと言うと、僕の電話番号などの情報はパラゴンのブースで記入しており、営業スタッフから電話がかかって来たからです。「トンロー23の工事現場の正面にセールスオフィスを作ったので、見に来てほしい」ということでした。
僕としてもこの物件には自己居住用として興味があったので、百聞は一見に如かずと思って行ってみたわけです。興味があったのは、全52ユニット、7階建ての低層階という部分です。
建設現場向かいのセールスギャラリーで出迎えてくれたのは不動産エージェントの若い女性スタッフでした。パラゴンにいたのはプリティですが、今回はちゃんとしたエージェントです。
でも「セールスギャラリー」と書いたように、現地にはショールームは無く、あくまで部屋のイメージが掴めるようにバスタブやトイレなどパーツのみが展示されたシンプルなものでした。
そういう理由で、2017年時は見積もりをもらっただけで、その後はほとんど僕の記憶から消えていたのでした。
ついにショールームが完成
それから1年以上が過ぎ、久しぶりに完成間際のNIVATI Thonglor 23のエージェントから僕の携帯に直接電話がかかって来ました。
セールスギャラリーではなく、れっきとしたショールームがオープンしたとのことです。
そのショールームも、既に一部が完成した実物の建物を利用した部屋だというので、今回こそは本物が見られると思い、「今すぐ行きます」と返事をしたのでした。
NIVATI Thonglor 23 の場所
NIVATI Thonglor 23のロケーションは、以下のマップの通り、トンローのかなり奥、ほぼペッブリー寄りに位置しています。
23 Soi Sukhumvit 55, Khwaeng Khlong Tan Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon 10110
場所はトンローのほぼ最深部
トンロー・ソイ23と言えば、カミリアン病院や、レジデンス・オン・トンローというサービスアパートのすぐそばです。
ソイ23はトンローのほとんど一番奥で、ペッブリー通りまで歩いて行けるくらい奥です。
なのでBTSのトンロー駅へは数キロあり、徒歩で行くのはまず無理です。穴場的な小さなお洒落カフェやコンビニなどもトンローの大通りに出ないといけません。
そしてこのNIVATI Thonglor 23は、その名の通りトンロー・ソイ23を入り、300メートルにあります。
この辺りはコンドミニアムもたくさんありますが、元々は古くからあるバンコクの富裕層が住む住宅街です。
「本物すし」というお寿司屋さんが同じソイにありました。同じソイにあるのは他には低層のアパートメントやコンドミニアム、古い一軒家ばかりでした。
そしてソイ23の最深部にニヴァティー・トンローがありました。
7階建ての建物で4階あたりまで出来ており、後ほど聞きましたが2019年9月に完成するとのことです。
現場に着くと、前回とは違い英語ペラペラのエージェントが迎えてくれました。
NIVATI Thonglor 23 物件概要
ショールームを見せてもらう前に、まずはNIVATI Thonglor 23の概要について軽く説明を受けました。
- ディベロッパー:888 Thonglor(タイと香港との合弁会社)
- 総戸数:52ユニット(7階建て)
- 部屋サイズ:70~221平米(1ベッド、2ベッド、3ベッド、1-3ベッドのDuplex)
- 完成予定:2019年9月
- 客室天井高:3メートル
- キッチン:Poggenpohl, Dornbracht, Siemens
- 駐車スペース:70台分以上(電動駐車場)
- 1㎡当たり管理費:120バーツ
NIVATI Thonglor 23のショールーム
今回見せてもらったのは、130平米の2ベッドルームです。
NIVATI Thonglor 23の料金
部屋はいかがだったでしょうか?
一番狭い部屋でも70平米の1ベッドですが、僕が欲しいのはあくまで2ベッドルームです。
よって2ベッドルームの見積もりをもらいました。
ただし僕の見積もりは先ほどの130㎡ではなく、もう少し狭い104平米の2ベッドルームです。
参考までに、一昨年訪れた時にもらった別の部屋の見積もりは以下の通りです。
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- 2階77.2平米の1ベッド: 1784万バーツ(平米単価231,204バーツ)
- 5階104.4平米の2ベッド: 2598万バーツ(平米単価248,879バーツ)
それもそのはず。売れ行きは思った通りかなり悪く、一昨年12月の時点で全52ユニットの内、40ユニットが残っていて、完成間際の現在も、約半数が緑のシール(つまり売れていない)が貼られていました。
上記で僕に提示された価格は104㎡で2573万バーツでしたが、この2日の内に購入を決めてくれれば2500バーツにしてくれるとのことでした。
2500万バーツを1バーツ3.5円で換算すると、8750万円となります。
もし粘ってほぼ間違いなく2400万バーツくらいまでは下がりそうな感触でした。
トンローで100㎡超の2ベッドが1億円以下
104㎡の2ベッドが8000万円台で買えるというのは、何となくお得感がありますね。
僕が目をつけているのは104平米の2ベッドですが、この物件は一番狭い部屋でも70平米以上あるところが気に入っています。
管理会社が優秀らしく、民泊で不正利用される可能性は低そうです。
トンロー奥地をどう解釈するか
ただし注意しておきたいのは、場所が場所だということです。トンローとは言っても、ソイ23です。
周りは閑静な住宅街なので考えようによっては、騒がしくなくて好都合という方もいるでしょう。僕もそう解釈しました。
加えて、トンロー・ソイ23は、サミティベート病院があるスクンビット・ソイ49を抜けて、ソイ39、そしてエムクオーティエがあるソイ35まで繋がっているのです。
近くにあるモーターサイに乗れば、50バーツでエムクオーティエまで渋滞無しでアクセスできます。サミティベート病院まで簡単に行けるというのもポイント高いと思います。
一方で、最も近いスーパーはソイ15のJアベニューですが、ソイ23からJアベニューまで歩くのはきついです。(モーターサイなら楽ですが。)
トンローのパクソイからもかなりの距離です。
日本人が多い
参考までに、購入層を聞いてみました。
半分はタイ人として、次に多いのが25%が日本人、残りは香港人、台湾人の順番で、欧米人は少数だそうです。
香港人、台湾人に関して言うと、彼らはセカンドホーム的な位置付けで、年中住んでいる感じではないようです。ということは、プールなどのファシリティーは普段は僕たちが独占できそうな予感がします。
ディベロッパーが無名
さらに、ディベロッパーがほぼ無名で実績に乏しいことも考慮しないといけません。工事の進捗は一昨年聞いていた通りの予定で進んでいますが
管理費の高さ
ついでに言っておくと、1㎡当たりの管理費が120バーツというのは、プロンポンのスーパーラグジュアリー物件と比べても高額ですね。
低層物件だとやはり管理費が相対的に高くなるのでしょうか。
自己居住が前提
この物件、僕が考えているように自己居住なら話は別ですが、賃貸運用はかなり難しいと思います。
なにせ面積が104平米もある分、賃貸に出した場合、家賃70000バーツくらいは取らないと割に合わないのですが、これだけトンロー駅から離れたエリアのコンドにそれだけ払ってくれる駐在員がいるか微妙です。
7万バーツはおそらく駐在員の会社からの手当のギリギリのマックスくらいですよね。
それに仮に7万バーツ貰えたとしても、それでは僕の投資利回りは、表面利回りでたったの4%程度になってしまいます。
今の自分なら大してリスクを取らなくても年利10%以上は余裕で稼げているのに、あえてそんな捨て金のような投資をする理由がないですよね。
さらに、このくらいの家賃になると、コンドミニアムだけでなく、ハウスキーピングサービスの付いたサービスアパートとも競合になりますしね。
しかもディベロッパー側もずいぶんと弱気なオファーを出すので、僕まで買うのが怖くなってしまった次第です。
ただし自己居住で考えると、個人的にはかなり魅力的に思えます。
一軒家と比較してみる
8000万円台(おそらくさらに交渉できそう)なら即金で用意できますし、「欲しいなぁ」と思ってしまいます。
僕もバンコクでマイホームを探し周っていますが、Nivatiとの比較材料になる他物件は、先日見学したプナウィティ駅のGentryでしょうか。
Gentryなら、302平米の一戸建てが6400万円と、Nivatiよりも広く、しかも低予算で手に入ります。
もちろん、一戸建てを購入する場合は僕ではなく嫁さん名義となります。
NIVATI Thonglor 23 まとめ
トンローの果ての果てのような場所に位置するNivatiですが、僕もすぐ目の前のサービスアパートに1か月滞在した経験がありますので、エンポリアムやエムクオーティエまでのアクセスは案外すごく楽だというのは知っています。
しかもプロンポンに住んでいるとなかなか行けないトンローの隠れ家カフェやレストランにも、ここからならすぐ近くだという、「いいとこどり」的な要素もあるわけです。
タイ人の連れは下の関連記事にあるチャオプラヤ川沿いのバンヤンツリー・レジデンスで結婚後の子育てをしたいと言っていますが、底辺ニートの僕に2億円の物件を即金で買うような余裕はありません。。もし買うとしたら投資している株の大部分を売らないといけなくなり、それでは不労所得も消滅し、本末転倒です。
スクンビット・ソイ39のVittorioも、エムクオーティエの目の前というニートの僕には最高の立地ですが、やはり1億5000万円は用意しないといけないのでかなり懐を痛めてしまいます。
そこで出てきたのが、今回紹介したNIVATI Thonglor 23というわけですね。
ベテラン投資家からのアドバイス
このブログを投稿後、タイで不動産購入・売却経験両方の経験のある先輩投資家のご感想をいただきました。
立地が悪く、価格が高い→利益確保は困難
やはりトンローとは言っても場所が駅から遠すぎて不便なため、インカムゲインもキャピタルゲインも難しいという率直なご意見でした。
たしかに元々の値段が昨今の不動産バブルで高値ですので、しばらく住んでから売るにしても、そもそも売却益(キャピタルゲイン)は期待できそうにありません。
同様に、賃貸に出しても物件価格の高さと立地の悪さから高額な家賃が取れず、インカムゲインも難しいでしょう。
子供が生まれたらどうするか
上記は投資家としての視点のアドバイスでしたが、こちらは「子育てを考えた場合、子供が生まれると環境が大きく変わる」という、親としての視点のアドバイスです。
子供が生まれると、必要なスペース、設備、遊び場等ががらりと変わること、そして子供を学校に送り迎えするため、立地が重要になってきます。
この投資家さんのご経験では、お子さんがいると物件が傷みやすいので、賃貸の方が便利だとのことです。
というわけで、結婚して子供が生まれるまでのしばらくの間なら、今回ご紹介したNIVATI Thonglor 23でも充分快適に過ごせますが、子育てを意識した場合は別の選択肢を考えるべきだと僕も思うようになりました。
子供が遊べるスペースを考えるべき
僕もここは盲点だったのですが、バンコクは子供が外で遊べる場所がすごく少ないというご意見です。
ここが日本と大きく違う点ですよね。
比較的古い物件だと、最近の新築と違って子供用のスペースや遊び場があり、面積の広い部屋がまだあるからです。
そこに賃貸で住んで、子供が大きくなってスペースが必要なくなってから、もっと狭い物件に引っ越せばいいわけです。
将来の環境も考慮して物件を選ぶべき
以上がタイでの不動産経験、子育て経験があるベテラン投資家さんのご意見でした。
僕は不動産に関してはど素人で、初めは物件の値段や広さくらいしか考えていなかったので、いかに自分が浅はかだったか思い知りました。
株式投資やコンサルティング業なら少々の心得はありますが、不動産についてはまだまだ勉強が必要です。
幸いにも僕の周りには不動産(特にタイ不動産)に詳しい方が何名かいらっしゃるので、今後は自分で情報収集を続けつつ、先輩方の視点もしっかりと学ばせてもらいたいと思います。