
僕はタイランドエリートのビザを取得後、プロンポンのとあるコンドミニアムに賃貸で住んでいます。
コンドミニアムは日系の不動産業者経由ではなく、DD propertyというサイト(英語・タイ語)で直接検索し、検索結果に表示された物件のエージェントにLINEでコンタクトを取って契約に至りました。
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プロンポンの駐在員向けコンドミニアム
現在僕が住んでいるのは、以下のようなコンドです。
- プロンポン駅まで徒歩5分
- 築浅
- 高層フロアの角部屋(BTSの往来がリビング、寝室の両方から眺められる)
- 居住層:日本人駐在員がメイン
- 家賃:単身者層の1ベッドが5万バーツ、家族向けの2ベッドが8万バーツが相場の物件
昨今のコンドミニアムでは立地最高の勝ち組の物件
エンポリアムから散歩で行けるくらいの近さなので、居住層はやはり日本人がほとんど。それ以外ではタイ人の自己居住か、欧米人が少しいるくらいで非常に静かで快適です。
僕の部屋は1ベッドのタイプですが、同じ物件の他の1ベッドよりも広い角部屋なので家賃は上記よりももう少し高いです。
その部屋を相場よりも15,000バーツほど安く借りているのが、今の僕の賃貸契約なのです。
供給過剰で好立地のコンドも借り手がつきにくい
と言っても、僕は別に良い部屋を安く借りていることを自慢したいのではありません。
「大家さんもそのくらい値下げをしないと借り手がつかないのが現在の不動産市場」だということです。
僕が現在の部屋を初めて見せてもらった時も、エージェントには、大家の希望価格ということで上に書いた通り、現在僕が払っている賃料よりも15,000バーツも高い値段を掲示されました。(この時点ではまだ日系不動産業者の賃料と同水準。)
しかしです。実際、検索サイトには同じ物件内でスペックの部屋が何室も「賃貸募集」しており、値段は横並びで、僕の部屋も相場と同じ賃料で募集していました。
でも実際問題、総戸数200ユニット足らずのコンドミニアムに90件近くの空き部屋があるって、どう考えても借り手市場ではないかと思いました。
僕の部屋はBTSプロンポン駅から歩いてすぐのコンドミニアムですが、それでもこんなに空室が多いわけです。おそらくMRTパープルラインやBTSグリーンライン新駅周辺のコンドミニアムはもっと悲惨な状況だと思います。
賃料交渉を絶対にしましょう
ここで価格交渉です。現在の市況でタイのコンドを言い値で借りるのはとてももったいないことです。
とは言っても、別に特別な交渉術を使ったわけではなく、僕は単純にエージェントにこう伝えただけです。
すると、エージェントは事前に大家と合意していた値下げ許容内の価格を再掲示。最初の価格より1万バーツ下がりました。
もうこの値段でネットで検索した相場よりも安いし、僕もどうしてもプロンポンに住みたかったので(直近までラチャダーのアパートにいました)、交渉成立という事でよかったのですが、ためしに、以下のように言ってみたところ、あっさりOKになりました。
ところで、この値引き後の賃料には、週1回のハウスキーピングが含まれているとのことでした。僕は他人が留守中に部屋に入るのは好きではありません。
このように要望し、さらに5000バーツ安くなりました。どうせ清掃サービスでも大家側はマージンを取っているでしょうから、余計なオプションは付けないに限ります。
これで契約成立です。
タイ人の大家は空室でも放置する傾向が強いが・・・
もちろん大家さんは高い値段で貸したかったのでしょうけど、昨今の供給可能はエージェントが重々承知しており、「その値段では借り手は現れませんよ」とエージェントが大家さんを説得する傾向にあるようです。
また、僕の担当になったこのエージェントだって、見せてもらったこの部屋以外にも同物件で別の大家の部屋を駒に持っているので、僕が他を見たいと言えば、普通に見せてくれるわけです。
そしてそのエージェント以外でも、いくらでも駒を持った別のエージェントはいる。
「エージェントAがダメならば、エージェントBを使う。」借り手にとってはただそれだけのことです。
実は今の大家さんも、僕が住み始める前は日本人の駐在員に部屋を貸していました。
その後、空室期間がついに1年に達してしまい、さすがにこのままではマズいと思って渋々条件を飲んだという事情もあります。
こうして僕は、ラチャダーの1万バーツ程度の安アパートを離れ、晴れてプロンポンの駅近の築浅物件の角部屋に引っ越すことが出来ました。
ちなみに僕が借りていたラチャダーのアパートの大家さんも僕が去るときは残念そうな顔をしていました。
大家さんいわく「延長するなら値上げ」
さて、ここで時計の針を進めます。僕が引っ越しをしてほぼ1年後。
部屋には何の瑕疵もなく、隣人も皆静か。そして高層階から街の絶景とBTSが行き交うのを眺めながら楽しく過ごさせてもらいました。
そして賃貸契約終了の1か月を切った頃に、賃貸の際に利用した不動産エージェントからLINEでメッセージが入りました。
こうして退去・引っ越しの決意をしたのでした
今のコンドミニアムはすごく気に入っているし、引っ越しも手間がかかるので、出来れば延長したかったけど、この借り手市場で、しかも似たような角部屋が同じコンド内に空室として複数あるのに、値上げを受け入れるのはもったいない話です。
僕もこれから1か月で良い部屋を見つける自信はありました。
同じ物件内で別のエージェントが抱えている別の部屋に引っ越しても良いし、あるいは再び検索サイトで同じプロンポンの近所のコンドミニアムを探してもいいのです。
手のひら返しで値上げは無しに
数10分後、同じエージェントからまたメッセージが来ました。
こうしてあっさりと値上げの話は無くなったのでした。たぶん、最初の値上げに関しては、大家さんもダメもとで言ってみただけなのでしょう。日本人なら何でもハイハイ言うと思って。
しかも僕は毎月の賃料を期限よりも数日早く支払っていました。普通だったらここで僕の誠意を感じてもらいたいところですが、もしかしたら逆に「このテナントからはもっと取れる」と思わせてしまったのかもしれません。
後日、エージェントとアポを取り、新しい契約書にサインすることになりました。
コンドミニアム賃貸交渉まとめ
バンコクでは近年、コンドミニアムの建設ラッシュが進行。長期滞在者向けの住居を見つけるのが非常に容易になりました。
検索サイトなどで情報収集していれば家賃の相場はすぐに把握できると思いますが、実際は上述のようにさらに値下げ余地があることがほとんどです。
大家さんにとってはトンロー、プロンポンの一等地でさえ借り手が見つかりにくいのですから、ラチャダーやBTSのベーリン駅以東のコンドミニアムは尚更テナントが付かなくて困っているはずです。
ためしにDD Propertyで検索してみると、総戸数300ユニット程度の物件に100軒以上のテナント募集が表示されることすらあります。(実際には存在しない釣り物件も含まれていますが、参考にはなります。)
大規模プロジェクトであるほど、同一物件内での賃貸競争に巻き込まれやすいので、大家さんも差別化を図るために内装や家具にかなり工夫しており、テナントにとっては選り取り見取りの状況だというのが現在のバンコクの賃貸市況です。