
スクンビット・ソイ49にあるサミティベート病院の歯科で診察を受けてきました。
タイに駐在、あるいはリタイアメントで長期間滞在されている方も一度はサミティベート病院のお世話になったことがあると言えるくらい、在タイの日本人には有名な病院です。
歯科はクレジットカードの海外旅行傷害保険の対象外のため、治療費はいったん自分で全額支払い、帰国後に国民健康保険の海外療養費という制度を利用して還付を受けました。
Contents
親不知が痛くてサミティベート病院での診察を予約
どんな症状かというと、虫歯ではないのですが、親知らずが生えている歯の歯茎が炎症を起こしていて、3日間くらい痛みに苦しんでいたのです。
運悪くもタイに行く当日になって痛くなったので日本では治療できず、さりとて帰国するのは三週間も先なのでそんなには我慢できず、思い切ってタイ在住日本人駐在員御用達のサミティベート病院に電話して予約を取った次第です。
まずはサミティベート病院の日本語ホームページを見た上で、病院の日本人相談窓口に電話をし、当日予約を取ってもらいました。
サミティベート病院電話番号(日本語);02-022-2222
日本語窓口にダイレクトでかけたので会話はもちろん日本語です。
通常は予約なしで飛び込みで行っても待たされることなく案内してもらえますが、歯科に関しては完全予約制だそうです。
でもすんなり当日予約が取れたのはありがたいです。僕も実際に経験がありますが、日本の町歯医者だったら最低数日は待たされるところです。
サミティベート病院訪問
サミティベート病院は、僕のプロンポンのコンドミニアムからも近いスクンビット・ソイ49に位置しており、日本人には非常に便利なロケーションです。
【サミティベート病院】
133 Klang Alley, Khlong Toei Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon 10110
サミティベート病院に行くのは初めてですが、下の階にスターバックスや銀行、フードセンターなどがあるのも聞いていた通りでした。
1階の日本人相談窓口で診察券を作ってもらい、すぐ向かいの別館の4階の歯科に案内されます。
海外で病院にかかるなんて初めてで切羽詰まった気分だったので写真は撮り忘れてしまいましたが、病院は非常に豪華でした。やはり金持ち向けのメディカルツーリズムで稼いでいる病院なだけありますね。
歯科で診察を受ける
そして血圧や体重を測ってもらったうえで先生の診察室に案内されました。
通常日本人患者の場合は日本語通訳が付くのですが、なんと今回は先生ご自身が日本で学位を取得されたタイ人の先生ということで、先生と直接日本語でのコミュニケーションを取ることが出来ました。優しそうな先生で安心しました。
僕の歯の症状を説明して診察してもらったところ、やはり親知らずの歯の歯茎が炎症を起こしているとのこと。そしてこれは親知らず自体を抜かなければならないそうです。
歯を抜く場合は同じサミティベート病院の外科に回してくれるとのことでしたが、今回タイにはそれほど長くいないということを伝えると、「それではタイ滞在中は化膿止めと痛み止めの薬を処方して悪化を防ぐのみに留めておいて、抜歯は日本に帰ってから日本の病院でやってもらおう」という結論になりました。
たしかにここで歯を抜いてしまうと、数日間は腫れてしまうし複数回の通院が必要になるので、日本に帰るまで時間を稼ぐのはなるほどと思いました。しかも抜歯までしてもらったら治療費が結構高くなりそうですからね。
診察料はやはり高額
結局痛み止めと化膿止めの薬をもらい、会計は合計1,970バーツとなりました。
初診と薬の処方で6000円ちょっとという感じですね。たしかにタイの水準からすると高額かもしれませんが、国立病院だと治療費は安くても大行列を覚悟しなければならないので、タイ人の金持ちがサミティベートやバムルンラードのような高級私立病院にかかりたがるのも頷けます。
ちなみに僕はバムルンラード、サミティベート(バンコク・ドゥシット・メディカルサービス)両方の株に投資しています。でも患者になったのはこれが初めてだったので、いい経験にはなったと思います。
診察後の経過
サミティベート病院の歯科にて海外病院での初診察を受けて翌日。
前日の時点では、親知らずを抜かずに帰国まで抗生物質と消炎剤のみで様子を見ようということになっていたのですが、朝起きてみたら、昨夜よりも歯茎が痛くなっていることに気付きました。
現状維持あるいは快方に向かっているならばまだしも、症状が悪化したということであればこれ以上滞在中に痛みを引きずるのも嫌なので、ここは思い切ってタイにいる間に抜歯をしてしまおうという決断をしました。
まあ抜歯が終わって順調に回復すれば、タイ滞在中の後半は普通に痛みもなく楽しくバンコクで過ごせるはずなので、歯を抜かずにずっと我慢しながら帰国するよりはずっとマシでしょう。
再度サミティベート病院口腔外科に電話
そして昨日と同じサミティベート病院の日本人相談窓口に電話し、翌日の口腔外科での手術を予約しました。
あっさりと翌日に手術の予約が取れてしまった
一昨年、日本の広尾病院の口腔外科で抜歯をした際は予約2週間待ちでしたが、サミティベートはさすがで翌日予約でした。
費用はおそらく5000、6000バーツは超えるのではないでしょうか。
歯科はクレジットカードの海外旅行傷害保険の対象外ですが、日本に帰ってから国民健康保険として約7割分の還付を受けることが可能です。
帰ったら目黒区の役所に給付申請しに行けばいいのです。
下側の親知らずは抜歯の難易度が高いと言われているので、抜いた後はしばらく腫れると思います。
朝、鏡で口の中を見てみたら、前日以上に歯茎が親知らずに被ってきているのに気付きました。
これは日本で普段通っている近所の歯医者さんに行ったら大手の病院にたらい回しにされるはずです。だったら本当に最初から大手私立病院のサミティベートの口腔外科に初めから行った方が間違いはないでしょう。
バンコクで美味しいものをガッツリ食べるということも1週間くらいは難しそうですね。しばらくはお粥かな。
サミティベート病院で親不知の抜歯
翌日、サミティベート病院で親知らずの抜歯をして来ました。病院にはタクシーで直行で行きました。
想定外だったのは、抜くのは親知らず1本だと思っていたのですが、かみ合わせの事情でその真上の歯も抜くことになったことです。
もちろんその歯は非機能で歯茎を気付付ける無用な歯だったので抜いたことは正解です。
心の準備ができてなかったので抜くことが決まった時は驚きましたが。
歯科ではなく、口腔外科
前回は歯科での診察でしたが、今日は親知らずの抜歯ということで管轄が口腔外科になりました。
口腔外科の先生は日本語が出来ないため今回は日本語通訳を付けての手術となりました。
通訳の女性は、片言ではなくかなりネイティブに近いきれいな日本語を話す人でした。そして看護士も3,4人付いてなんだかとても贅沢な治療でした。
やっぱりタイ高級病院での手術は高額
気になる治療費ですが、今回は2本の歯の抜歯と薬の処方で合計約9,500バーツとなりました。
2日前に診察を受けた時にも2000バーツ近くかかっているので、今のところ要した費用は11,000バーツ強ですね。
さらに1週間後にもう一回術後の診察があるので、それが終われば完結ということになります。
海外療養費の対象になる
つまり3,4万円はかかるということなので、これは帰国したら国民健康保険の還付を受けた方が良さそうですね。
そうすればおよそ7割(正確には若干異なる)はお金が戻ってくるので。
術後の経過は順調
抜歯を終えて5時間後、特に痛みはありません。抗生物質をはじめ5種類の薬をもらっているので、時間通りにしっかり飲んで完治するのを待ちたいと思います。
ちなみに薬の説明や術後の注意書きなどは、すべて日本語が併記されたものをもらっています。
今回実際に自分で経験してみて分かりましたが、設備、サービス、技術ともにやはりタイの高級私立病院はかなりしっかりしているなと感じました。
サミティベート病院にはスタバなどの店舗が充実
正面口から入るとスターバックスがあります。スタバはバムルンラード病院にもあるので、もしかしてバンコク病院やラマ9世病院にもあったりして。
病院というよりショッピングコンプレックスに来たような気持ちになります。早く着いた時は病院の受付付近ではなくスタバで時間を待っていると、病院っぽくないという意味で落ち着きますね。
スタバがあるのは一番下のG階ですが、エスカレーターで1階に上がったところに受付があります。
すれ違う人を見ていると、ここがハイソな人が集まる病院であることが分かります。
受付階にはオーボンパンがあるんですね。オーボンパンは飲み物があまりおいしくないので、僕はエンポリアムに行った時も隣のスタバが満席だった時のみ利用ています。サミティベート病院に関していえば、他にも小さなコーヒーショップがあるし、座るところに困ることはまずないでしょう。
日本人は日本人窓口へ直行
日本人相談窓口もこの付近にあります。
初めてサミティベート病院を利用する方はまずは日本人相談窓口で診察券を作ってもらうことになります。僕はこの日は2度目の通院だったので、電話予約の際は日本人相談窓口に電話しましたが、到着後は直接診療科に行きました。
僕がお世話になった歯科と口腔外科はこの建物のすぐ向かいにある別館の4階でした。
別館には女性専用のクリニックもありました。他にも本館にはスポーツクリニックがあったりとビジネス色がかなり強い印象を受けました。まあ営利法人が運営しているわけですから当然ですが。僕が貰っている配当金も出所はそこですからね。
サミティベート病院の方がバムルンラード病院より落ち着く印象
これまで看護士の知り合いがいたりしてバムルンラード病院には何度も行ったことがありましたが、こうやって別の病院と見比べてみるのも面白いものですね。
バムルンラード病院にももちろん日本人専用窓口があるし日本語通訳もいてサポート体制は万全ですが、バムルンラードはスクンビット・ソイ1という場所柄、アラブ人の方が圧倒的に多い印象を受けました。
アクセス的にもサミティベート病院に軍配が上がる
それに対してサミティベートはスクンビット・ソイ49ということでトンローに近いので、多くの日本人にとってはこちらの方がアクセスは良さそうです。
僕もプロンポンエリア在住なのでサミティベートの方が便利かな。僕は株は両方に投資しているので、どちらにも頑張ってもらいたいですが。
ところで、日本の病院と違って、タイの病院は院内に薬を受け取るカウンターがあるんですね。処方箋を貰ったらどこか隣の薬局にでも行かなければいけないのかと思っていたら、普通にエレベータを降りて1階に行くだけでした。
もうひとつ面白いと思ったのは、帰りに会計を済ませると「Thank you. コップンカー」と言われたことでしょうか。お大事にどうぞみたいな言い回しがあるのは日本だけなのかな。旅行で来ているとこういう小さな文化の違いが毎日所々分かるので面白いんですよね。
日本で海外療養費の申請
さて、バンコクのサミティベート病院で歯科・口腔外科で治療を受けた際の医療費の給付について、中目黒の総合庁舎に海外療養費の申請に行って来ました。
意外に知られていないことですが、海外の病院で治療を受けた場合、日本で国民健康保険に加入していれば、帰国後に役所に申請することで治療費を国から支給してもらうことが出来ます。
支給額はタイで受けた治療内容を日本国内で定められた治療項目に置き換えた上でその7割となるので、厳密に僕がサミティベートで支払った額の7割が返ってくるわけではありませんが、大体それに近い金額が戻ってくるはずなので、それなりの出費があった場合は申請してみた方がお得だと思います。
こちらは目黒区のホームページに書かれている必要書類です。
参考サイト:目黒区役所HP
<申請に必要なもの>
診療内容明細書
領収明細書
領収書
渡航期間が確認できるパスポート
国民健康保険被保険者証
印鑑(簡易スタンプ印は不可)
世帯主の金融機関口座番号
中目黒の総合庁舎は駅から徒歩5分くらいのところにありました。近代的な大型の建物で、僕が小さいころから慣れ親しんでいた実家の神奈川県の市役所とは比較になりませんね。
総合案内でとても親切に担当課の窓口の場所を教えてもらい、国保年金課給付係窓口にたどり着きました。
必要書類は事前に用意していたのでそれを渡すだけで手続きは完了です。
療養費が口座に入金されるには大体2か月かかるそうです。
入金の約1週間前に自宅にその旨のハガキが届くとのことでした。何か疑義があった場合は電話がかかってくるみたいですが、必要なものはすべてそろえたはずなのでこれで大丈夫のはずです。
海外療養費の還付額が決定
それから1か月半くらいの地、目黒区役所からハガキが自宅に送られてきました。
還付額のお知らせです。
いくら戻ってきたのかなと思って開封すると、約2万円との記載がありました。
親不知の抜歯や歯科での診察にかかった費用は上記の通り4万円弱だったので、半分近くが戻ってきた計算になります。
これももし海外療養費という制度を知らなければ一円も戻ってこないので、自分で調べて正解だったと思います。
日本人にとってはタイの病院と言えば真っ先にサミティベート病院かバムルンラード病院が思い浮かぶと思いますが、以下のリンクでは、チャルンクルン・プラチャラック病院(Charoen Krung Pracha Rak Hospital)というバンコクの公立病院を紹介しています。